先日ある研究会で妊婦さんのうつ状態が増えていることが話題になりました。日本各地で様々なデータが出ておりますが、少ないところで1割強、多いところでは3割近く、エジンバラうつ病質問票やその他の心理テストで検出されています。妊娠するとホルモンの働きでこころの感受性が鋭くなり、情動が不安定になるのですが、確かにここ1年余り、妊婦健診に受診される方たちに、さらにその傾向が多くなっていることは間違いありません。
また妊婦さんだけではなく、出産・子育てを通してうつ状態に陥る方たちが増えているというのです。直接的な原因として考えられているのは妊婦さんやお母さんのコミュニケーション不足が指摘されています。それに関連するキーワードは「夫」、「実母などの家族」、「スマホ」、「ママ友」です。
自分ではなかなか症状に気づかないのですが、家族などが何か変だと思ったらやんわりと気づいたことを本人に話してあげ、早めの受診と医師や看護スタッフに伝えるように仕向けることが大切です。早期に治療が開始できれば悪化を回避できるからです。子どもが育つ環境を整える意味でも大きな意味があります。
